実は、こんなにすごい!米粉を美味しく、楽しく食べてくださいね。
米粉とは、お米を粉にしたものです。
昔からいろいろな食品の材料に使われ、お団子の上新粉や求肥のもち粉、桜餅に使われる道明寺粉も米粉の一種です。パンなどに加工できる「新規用途の米粉」が開発されたのは、およそ20年前のこと。とても粒が小さく、きめ細かいことから「微細米粉」ともいいます。
では、どうしてこの「新規用途の米粉(微細米粉)」が作られるようになったのでしょうか?
実は、日本の農業はこんな課題を抱えています。
こうした課題の解決につながるのでは、と期待されたのが「米粉」なのです。
新潟県は全国に先駆けて、新しい米粉の研究をスタートしました。
何度も試行錯誤を重ね、約20年前、ついに新規用途米粉の製造に成功!新規用途米粉は小麦粉に形が似ているため、「パン」「めん」そして「洋菓子」などにも使い道が広まっていったのです。
今ではスーパーなどでも手軽に購入できる新規用途米粉。こんな魅力があることを知っていましたか?
粘り気と弾力のあるお米の個性が
米粉にも活きています。
小麦粉よりも吸油率が少ないので
揚げ物もヘルシー。
小麦アレルギーを持つ人でも
食べられます。
先にも述べたとおり、日本の食料自給率は令和3年度で約38%と低迷し、残念なことに主要先進国の中で最低レベルとなっています。
7割近い食料を輸入に頼っている日本ですが、世界では今、こんなことが起きているのです…。
・異常気象による食糧生産の不安定化
・バイオ燃料の需要増加による穀物需要のひっ迫(バイオ燃料の主原料は食用農産物です)
こうした状況から、輸入農産物の安定確保が揺らぎつつあります。そのため、約9割を輸入に頼っている小麦に代わるものとして、米粉利用の期待が高まっているのです。
新潟県では食料自給率向上のため、輸入小麦消費量の10%以上を米粉に置き換える「R10(アールテン)プロジェクト」(Rice Flour 10% project)を国民的プロジェクトとして展開しています。10%を米粉にすると、食生活を大きく変えることなくお米の消費量を拡大し、食料自給率の向上も期待できるのです。